核戦争回避のために、米ロが今、真剣に外交交渉する必要があることについて
- 2023/03/22
- 07:31
掲載が少し遅くなりましたが、3月11日時点の佐藤優氏の提言で、プーチン氏は本気でアメリカが今、核実験を行う可能性があると思い込んでおり、そのため、プーチン氏も核実験をしかねず、核戦争に進みかねない危険な状況があり、一方でプーチン氏のメッセージを見ると、米国との接触、折衝をしたがっているため、アメリカが本気でロシアと核管理について、新STARTの履行再開にむけて交渉することが大切とのことです。
戦略核をはじめとした弾頭数を制限する、アメリカとロシアの核軍縮条約新STARTは、近年では、2021年6月、プーチン氏とバイデン氏で2026年2月までの5年間延長を大筋合意していましたが、2国間協議が延期され、協議が難航しています。
その中、ロシアは2023年2月21日に、年次教書演説でその停止を表明、3月1日に停止の法律に署名していますが、上記については、離脱ではなく、停止であり、米国が態度を改めるならば、履行停止を撤回するというシグナルを出しています。
米国が、核戦争を避けるために、ロシアと真面目に、真剣に交渉を行う必要があります。ウクライナでの敵対とは別で、この核管理について、まず真剣に協議し、互いの敵対関係、互いの悪意を大きく見積もる状況を変えていくべきです。
その意味では、アメリカにボールはあり、ぜひ、アメリカには外相級の短時間会議みならず、事務方で真剣に、継続して、新STARTの履行、進展に向けて、外交官、事務方同士で交渉して頂きたいです。
※佐藤氏 2023年3月22日3面 ウチナー評論より 抜粋
米ロの緊張緩和に繋がる出来事があった。
3月2日、米国のブリンケン国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がニューデリーで行われている主要20カ国・地域(G20)外相会合の際に短時間接触した。
報道によると約10分間接触し、ブリンケン長官はウクライナ支援を継続する立場を強調したほか、ロシアとアメリカの核軍縮条約「新START」の履行の停止を考え直すよう求めたとのこと。
ブリンケン氏は、ロシアの履行停止を「無責任だ」と批判した上で、「互いに条約を遵守することは両国の利益だ」と強調した。米ロの外相が対面で接触するのは、去年2月のロシアのウクライナ軍事侵攻以来初めてとのこと。
上記に対する佐藤氏解説
ロシアは、交渉などなかったと主張するが、実は米ロの接触を仕掛けたのはプーチン大統領だ。2月21日の年次教書演説でプーチン氏はこう述べた。(ロシア大統領府HPから佐藤氏訳)
「今、西側連合は、NATOの代表を通じてシグナルを送っている。それは新START問題と、ウクライナ紛争の西側の敵対行為とは関係なく、ウクライナで敗北させたいという発言も影響しないと言っている。だから私は、今日、ロシアが新STARTへの参加を停止していると言わざるを得ない。繰り返しますが、ロシアは条約から脱退するのではなく、参加を停止するのです」
要するにプーチン氏は、米国との信頼関係が崩れているので、新START履行停止しているが、離脱するつもりはなく、米国が態度を改めるならば、停止を撤回するというシグナルを送っている。
米国はこのシグナルを真摯に受け止めて、外相級で接触することにしたのだ。
これについて、米国はウクライナでは譲歩するつもりはないが、核管理については協議していくという意思を示したと佐藤氏は見ているとのことです。
米国が核実験に踏み込む可能性は、冷静に考えればあり得ない。しかし、プーチン氏は本気で米国が核戦争を行う可能性があると思い込んで、核実験の準備を年次教書演説で指示した。とても危険な状態だ。
今必要なのは米ロの外交交渉だ。外交官には交渉が始まればそれをまとめたくなる職業的本性がある。
米ロの外交官(事務方)は核戦争を避けるために、真面目な交渉を行う責務がある。
佐藤氏記事は以上ですが、
ここでロシアとアメリカが、核実験を開始し、その応酬、特に戦術核、ロシアのイスカンデルやアメリカのMDミサイル配備など、核戦争のたがが外れないように、今、ウクライナ問題にとらわれず、核配備防止に、真剣に協議して頂きたい。
これはこれでしっかりとお互いに、数や新型ミサイルなどの配備制限の約束をとりつけていただきたいと、切に願います。
本当に、今の状況でたがが外れると、第3次世界大戦、核戦争(最終戦争)のリスクが高まってしまうからです。欧州、アジア、米ロが火の海になる可能性があります。
そうならないようにぜひ、米国が主導して、新STARTの復活、履行に向けて、ロシアとの交渉に動いて頂きたいです。
プーチン大統領「新START」履行停止の法律に署名 「欧米が対応変えない限り履行再開せず」ロシア大統領報道官 2023年3月1日(水) 04:44TBS
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/353322
下記など、アンチロシアの世論で、絶望を煽る記事もありますが、今こそこれに流されず、諦めないで頑張るべき時です。
新START、修復ほぼ不可能 核リスク拡大へ 2023年2月22日4:04 ロイター
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-nuclear-putin-idJPKBN2UW08B
上記記事は、知念敦による、情報紹介記事です。
戦略核をはじめとした弾頭数を制限する、アメリカとロシアの核軍縮条約新STARTは、近年では、2021年6月、プーチン氏とバイデン氏で2026年2月までの5年間延長を大筋合意していましたが、2国間協議が延期され、協議が難航しています。
その中、ロシアは2023年2月21日に、年次教書演説でその停止を表明、3月1日に停止の法律に署名していますが、上記については、離脱ではなく、停止であり、米国が態度を改めるならば、履行停止を撤回するというシグナルを出しています。
米国が、核戦争を避けるために、ロシアと真面目に、真剣に交渉を行う必要があります。ウクライナでの敵対とは別で、この核管理について、まず真剣に協議し、互いの敵対関係、互いの悪意を大きく見積もる状況を変えていくべきです。
その意味では、アメリカにボールはあり、ぜひ、アメリカには外相級の短時間会議みならず、事務方で真剣に、継続して、新STARTの履行、進展に向けて、外交官、事務方同士で交渉して頂きたいです。
※佐藤氏 2023年3月22日3面 ウチナー評論より 抜粋
米ロの緊張緩和に繋がる出来事があった。
3月2日、米国のブリンケン国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がニューデリーで行われている主要20カ国・地域(G20)外相会合の際に短時間接触した。
報道によると約10分間接触し、ブリンケン長官はウクライナ支援を継続する立場を強調したほか、ロシアとアメリカの核軍縮条約「新START」の履行の停止を考え直すよう求めたとのこと。
ブリンケン氏は、ロシアの履行停止を「無責任だ」と批判した上で、「互いに条約を遵守することは両国の利益だ」と強調した。米ロの外相が対面で接触するのは、去年2月のロシアのウクライナ軍事侵攻以来初めてとのこと。
上記に対する佐藤氏解説
ロシアは、交渉などなかったと主張するが、実は米ロの接触を仕掛けたのはプーチン大統領だ。2月21日の年次教書演説でプーチン氏はこう述べた。(ロシア大統領府HPから佐藤氏訳)
「今、西側連合は、NATOの代表を通じてシグナルを送っている。それは新START問題と、ウクライナ紛争の西側の敵対行為とは関係なく、ウクライナで敗北させたいという発言も影響しないと言っている。だから私は、今日、ロシアが新STARTへの参加を停止していると言わざるを得ない。繰り返しますが、ロシアは条約から脱退するのではなく、参加を停止するのです」
要するにプーチン氏は、米国との信頼関係が崩れているので、新START履行停止しているが、離脱するつもりはなく、米国が態度を改めるならば、停止を撤回するというシグナルを送っている。
米国はこのシグナルを真摯に受け止めて、外相級で接触することにしたのだ。
これについて、米国はウクライナでは譲歩するつもりはないが、核管理については協議していくという意思を示したと佐藤氏は見ているとのことです。
米国が核実験に踏み込む可能性は、冷静に考えればあり得ない。しかし、プーチン氏は本気で米国が核戦争を行う可能性があると思い込んで、核実験の準備を年次教書演説で指示した。とても危険な状態だ。
今必要なのは米ロの外交交渉だ。外交官には交渉が始まればそれをまとめたくなる職業的本性がある。
米ロの外交官(事務方)は核戦争を避けるために、真面目な交渉を行う責務がある。
佐藤氏記事は以上ですが、
ここでロシアとアメリカが、核実験を開始し、その応酬、特に戦術核、ロシアのイスカンデルやアメリカのMDミサイル配備など、核戦争のたがが外れないように、今、ウクライナ問題にとらわれず、核配備防止に、真剣に協議して頂きたい。
これはこれでしっかりとお互いに、数や新型ミサイルなどの配備制限の約束をとりつけていただきたいと、切に願います。
本当に、今の状況でたがが外れると、第3次世界大戦、核戦争(最終戦争)のリスクが高まってしまうからです。欧州、アジア、米ロが火の海になる可能性があります。
そうならないようにぜひ、米国が主導して、新STARTの復活、履行に向けて、ロシアとの交渉に動いて頂きたいです。
プーチン大統領「新START」履行停止の法律に署名 「欧米が対応変えない限り履行再開せず」ロシア大統領報道官 2023年3月1日(水) 04:44TBS
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/353322
下記など、アンチロシアの世論で、絶望を煽る記事もありますが、今こそこれに流されず、諦めないで頑張るべき時です。
新START、修復ほぼ不可能 核リスク拡大へ 2023年2月22日4:04 ロイター
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-nuclear-putin-idJPKBN2UW08B
上記記事は、知念敦による、情報紹介記事です。