中国、アメリカの対立と、日本がすべきことについて その2
- 2020/09/02
- 15:29
尖閣問題に関して、日本が取れる方法の続きです。
日本は、大国の中国に対しても「小男ながら独立自尊の矜持を失わず、善隣友好、互恵平等、平和共存の原則に立って、相手と末永く交際する。」という姿勢を日本が持ち、日本のリーダーや官僚、経済人、他党の関係者が役割分担して国益のために動くことが必要だと思います。(田中角栄回想録の外交姿勢より)
腹をくくって、勇気をもって相手国に主張するということが、今の日本のリーダーには足りないように思います。相手も自国に何が必要かを理解しています。
日本に必要なのは「求めよ、さらば与えられん」という姿勢を持って、待ちでなく、勇気と気概をもって、国民の利益を自ら求めていくことです。
そして「外交は人間力」だとよく言われます。相手になめられず、相手に認められ、相手を動かすような気概、人間力を育てることが必要だと思います。
一方で、自国にいたまま、貿易制裁や尖閣国有化など、遠距離からつぶてを投げ合うのは、人間力による交渉ではないと思います。
そのようなやり方では、「やられたらやりかえす」という外交ルールにのっとり、相手もつぶてを投げるだけです。
国益のために、腰を据えて話し合う胆力が国のリーダーにはやはり必要です。
日中の領土関連では、この数年の動きとして、サンゴの乱獲、尖閣への侵入、沖ノ鳥島など日本の領土であったところを侵しつつあります。
これまで、竹島については日韓が領土も問題を事実上凍結し、日中で尖閣問題は棚上げとしてきました。
近年の対処のまずさからこれが崩れかねない状況もありますが、当面これを回復して乗り切る方法を模索し、改善が必要なら、将来に向けて互いの求めるものを話し合うべきです。
急進的なおかしな主張には、日本としても、筋道を立ててわかりやすく反論すること、そのために日本政府内において歴史認識をしっかり共有することも大切だと思います。
繰り返しますが、まず現状を放置しないこと、当事国が話し合うこと、日本も立場をしっかり主張することが大事です。
為政者らは国益のために勇気を持つことが大事です。
事実上容認のような放置策をとると、戦前のドイツのように、侵略を行わせる可能性があります。兆候のある段階から、問題回避のために相手方と交渉すべきです。
問題放置後、尖閣が取られてしまった場合、次は有人島の八重山、宮古諸島、沖縄本島での戦争になりかねません。その危機意識をしっかり持ち、合理的に、組織的に、侵略をとどめていく取組が必要です。
国内で騒いで、尖閣に上陸すればいい、国有化すればいいという問題でもないと思います。
相手と交渉すればよりわかると思いますが、中国が何を欲しているかを知ることは大切です。
南沙、尖閣で中国がほしいのは、「太平洋へのアクセス」と、「中国防衛ラインの拡大」、「石油などの資源確保」にあると思います。
その背景には、中国には、1839年のアヘン戦争から、フランス、ドイツ、イギリス、日本、ロシア、アメリカに侵略・蹂躙された「屈辱の100年」という歴史があり、その列強への恐怖・屈辱感・不信感を知ることも大事かと思います。
また、中国は石油の70%を海外に依存しており、それを安定的に確保・拡大していく必要があります。
(エネルギーや水問題の解決は、中国でも悩ましい問題だと思います。)
具体に言うと、沿岸部に集中する中国主要都市を攻撃されないエリアを確保したい。
力を背景に太平洋に勢力を広げたい。資源・利権を確保したい。
アメリカはこれに対し、日本の航空技術(最近解禁)や自衛隊などを活用し、必死に止めてくると思います。
日本政府は、それを求められている最中だと思います。
しかし、その提案の中の敵地攻撃能力、ミサイル能力を持つことで、日本の安全は守られるのかよく考える必要があります。
(私は、日本へのミサイル配備では、国土防衛は困難であり、過去の重慶爆撃を彷彿させ、外交上不利になると考えます。)
その3に続きます。
日本は、大国の中国に対しても「小男ながら独立自尊の矜持を失わず、善隣友好、互恵平等、平和共存の原則に立って、相手と末永く交際する。」という姿勢を日本が持ち、日本のリーダーや官僚、経済人、他党の関係者が役割分担して国益のために動くことが必要だと思います。(田中角栄回想録の外交姿勢より)
腹をくくって、勇気をもって相手国に主張するということが、今の日本のリーダーには足りないように思います。相手も自国に何が必要かを理解しています。
日本に必要なのは「求めよ、さらば与えられん」という姿勢を持って、待ちでなく、勇気と気概をもって、国民の利益を自ら求めていくことです。
そして「外交は人間力」だとよく言われます。相手になめられず、相手に認められ、相手を動かすような気概、人間力を育てることが必要だと思います。
一方で、自国にいたまま、貿易制裁や尖閣国有化など、遠距離からつぶてを投げ合うのは、人間力による交渉ではないと思います。
そのようなやり方では、「やられたらやりかえす」という外交ルールにのっとり、相手もつぶてを投げるだけです。
国益のために、腰を据えて話し合う胆力が国のリーダーにはやはり必要です。
日中の領土関連では、この数年の動きとして、サンゴの乱獲、尖閣への侵入、沖ノ鳥島など日本の領土であったところを侵しつつあります。
これまで、竹島については日韓が領土も問題を事実上凍結し、日中で尖閣問題は棚上げとしてきました。
近年の対処のまずさからこれが崩れかねない状況もありますが、当面これを回復して乗り切る方法を模索し、改善が必要なら、将来に向けて互いの求めるものを話し合うべきです。
急進的なおかしな主張には、日本としても、筋道を立ててわかりやすく反論すること、そのために日本政府内において歴史認識をしっかり共有することも大切だと思います。
繰り返しますが、まず現状を放置しないこと、当事国が話し合うこと、日本も立場をしっかり主張することが大事です。
為政者らは国益のために勇気を持つことが大事です。
事実上容認のような放置策をとると、戦前のドイツのように、侵略を行わせる可能性があります。兆候のある段階から、問題回避のために相手方と交渉すべきです。
問題放置後、尖閣が取られてしまった場合、次は有人島の八重山、宮古諸島、沖縄本島での戦争になりかねません。その危機意識をしっかり持ち、合理的に、組織的に、侵略をとどめていく取組が必要です。
国内で騒いで、尖閣に上陸すればいい、国有化すればいいという問題でもないと思います。
相手と交渉すればよりわかると思いますが、中国が何を欲しているかを知ることは大切です。
南沙、尖閣で中国がほしいのは、「太平洋へのアクセス」と、「中国防衛ラインの拡大」、「石油などの資源確保」にあると思います。
その背景には、中国には、1839年のアヘン戦争から、フランス、ドイツ、イギリス、日本、ロシア、アメリカに侵略・蹂躙された「屈辱の100年」という歴史があり、その列強への恐怖・屈辱感・不信感を知ることも大事かと思います。
また、中国は石油の70%を海外に依存しており、それを安定的に確保・拡大していく必要があります。
(エネルギーや水問題の解決は、中国でも悩ましい問題だと思います。)
具体に言うと、沿岸部に集中する中国主要都市を攻撃されないエリアを確保したい。
力を背景に太平洋に勢力を広げたい。資源・利権を確保したい。
アメリカはこれに対し、日本の航空技術(最近解禁)や自衛隊などを活用し、必死に止めてくると思います。
日本政府は、それを求められている最中だと思います。
しかし、その提案の中の敵地攻撃能力、ミサイル能力を持つことで、日本の安全は守られるのかよく考える必要があります。
(私は、日本へのミサイル配備では、国土防衛は困難であり、過去の重慶爆撃を彷彿させ、外交上不利になると考えます。)
その3に続きます。