インドとパキスタンが紛争に陥ることの危険性について
- 2019/04/30
- 11:20
あまり報道されていないように思われるのですが、特に去る2月ころから、急速に、インドとパキスタンの関係が、悪化してきています。
パキスタンのクレシ外相は去る4月7日にも、16日から20日にかけて、パキスタンへ新たな攻撃を計画している情報があるとし、国連安全保障理事会の常任理事国5カ国に懸念を伝えました。これを受け、インドは、これがインドへのテロを煽ると批判していました。
今年の2月14日には、イスラム過激派による自爆テロでインドの治安部隊が40人死亡、そして2月27日には、パキスタン軍が、インド軍機2機を撃墜。インド軍もパキスタン軍機1機を撃ち落とすなど、戦争につながりかねない状態となっています。
インド、パキスタンの対立が特に問題なのは、この両国が、互いに130~140発の核ミサイルを保有する核保有国であることです。
核戦争は、1発でも反撃があればダメージが大きいため、いったん始まれば、互いが相手を殲滅するまで一気にミサイルを発射するものと言われており、大規模な犠牲につながる可能性があります。(そもそもパキスタンは、インドの脅威に対抗する視点から核開発をしました)
また、これはあまり言われませんが、ミサイルがどこに向けられているか、わからない部分もあります。
(例として、1962年10月27日、沖縄嘉手納のミサイル運用センターで核ミサイル発射命令が間違って出されたとき、ミサイル技師ジョン・ボードン氏が担当する4基のうち、1つはソ連向けだったが、3つは中国向けだったことが示唆されています。
http://ospreyfuanclub.hatenadiary.jp/entry/2017/10/04/002529)
これまで、3次まで行われた印パ戦争は、核開発される前でしたが、もし今後戦争があれば、核保有した国同士の初めての戦争になってしまいます。
インド・パキスタンの民族対立の原因は、イギリスが無理に国境を引いたこと、そして1イギリスの東インド会社が、民族運動の力を弱めるべく、ヒンドゥーとムスリムを対立させてきたことにあります。
このように植民地時代の分断策が今も影響し、温存されている例はよく見られます。
このように植民地時代の統治が、今も多くの紛争の原因となっていること、それが他国排除となり、利用されていることを特にインドの国民には認識してほしいです。
インドのモディ首相は、「民族義勇団(RSS)」という、ヒンドゥー至上主義の団体出身で、ナショナリズムと積極的な外資導入、新自由主義経済を推進し、国民の支持を集めてきました。
(排外主義、ナショナリズムが人気取りに利用されるのは、今の日本やアメリカ、ヨーロッパなどと似ているかと思います。
第二次大戦前が世界的にそうでした。)
そのインドのモディ首相は、5月に選挙を控え、インド国民の人気取りのために、パキスタンとの緊張を利用しています。
そして、先の自爆テロは、パキスタンにあるイスラム過激派組織「ジェイシモハメド」が行っていますが、過激派組織を煽った原因は、インドのモディ首相がカシミールに25万人の武装警察による武力行使をしたためとのことです。
つまり、インドはあえて、パキスタンとの対立をつくった面があります。
一方で、パキスタンのカーン首相は一貫してテロへの関与を否定し、拘束したパイロットを解放し、対話を呼びかけてきました。
テレビ演説ではインド政府に対し「双方が手にしている兵器の性格からして、はたして判断ミスは許されるのか」と問いかけています。
パキスタンは、これまでのインドの脅威と紛争にまいっており、かつてのナワーズ・シャリーフパキスタン首相も「インドが脅しをかけてこなければ、私は明日にでも核の設備をインド洋に捨ててもいいくらいだ」と述べています。
隣国同士の恐怖感は耐えがたいものがあると思います。何がよくて核戦争におびえないといけないのでしょうか。
目先の選挙にとらわれ、こんな危険を冒していいのでしょうか。
核ミサイルに関しては、沖縄の例一つとっても、発射命令の誤報や、管理ミスにより発射されたjこともありました。
核兵器は、配備すること自体が、その地域に大きなリスクをもたらすと考えます。
今、大事なことは、「インドが、選挙目当てにパキスタンへ強硬姿勢をとらないこと。」
「インド国民もパキスタンと対立することの危険性をよく知ること。」
「パキスタン国民も、モディ首相の選挙前の強硬な言葉に煽られないこと」、
「パキスタンも「イスラム過激派組織『ジェイシモハメド』を利用せずに活動停止に向けてインドと連携していくこと」が大切と思います。
インド、パキスタン両国民の情報化が図られ、他国排斥主義を脱していく必要もあります。
それには、互いの危機回避システム構築を含め、話し合いをすること、ホットラインなど情報連携できる仕組みをつくっていくことだと思います。
選挙の直後に、すぐにでも、インドとパキスタンが対話し、このような緊張状態をつくらないように、話し合いの場をつくってほしいです。
特に現在、インドの首相が、民族義勇団(RSS)出身なのをいいことに、ヒンドゥー教徒によるイスラム教徒への差別や暴行が横行していますが、インドにおいてこの差別傾向なくしていく取組が必要です。
欧米をはじめ、差別を政治利用しないことが大切です。
この記事は、政治経済担当のA.Cによる記事です。
パキスタンのクレシ外相は去る4月7日にも、16日から20日にかけて、パキスタンへ新たな攻撃を計画している情報があるとし、国連安全保障理事会の常任理事国5カ国に懸念を伝えました。これを受け、インドは、これがインドへのテロを煽ると批判していました。
今年の2月14日には、イスラム過激派による自爆テロでインドの治安部隊が40人死亡、そして2月27日には、パキスタン軍が、インド軍機2機を撃墜。インド軍もパキスタン軍機1機を撃ち落とすなど、戦争につながりかねない状態となっています。
インド、パキスタンの対立が特に問題なのは、この両国が、互いに130~140発の核ミサイルを保有する核保有国であることです。
核戦争は、1発でも反撃があればダメージが大きいため、いったん始まれば、互いが相手を殲滅するまで一気にミサイルを発射するものと言われており、大規模な犠牲につながる可能性があります。(そもそもパキスタンは、インドの脅威に対抗する視点から核開発をしました)
また、これはあまり言われませんが、ミサイルがどこに向けられているか、わからない部分もあります。
(例として、1962年10月27日、沖縄嘉手納のミサイル運用センターで核ミサイル発射命令が間違って出されたとき、ミサイル技師ジョン・ボードン氏が担当する4基のうち、1つはソ連向けだったが、3つは中国向けだったことが示唆されています。
http://ospreyfuanclub.hatenadiary.jp/entry/2017/10/04/002529)
これまで、3次まで行われた印パ戦争は、核開発される前でしたが、もし今後戦争があれば、核保有した国同士の初めての戦争になってしまいます。
インド・パキスタンの民族対立の原因は、イギリスが無理に国境を引いたこと、そして1イギリスの東インド会社が、民族運動の力を弱めるべく、ヒンドゥーとムスリムを対立させてきたことにあります。
このように植民地時代の分断策が今も影響し、温存されている例はよく見られます。
このように植民地時代の統治が、今も多くの紛争の原因となっていること、それが他国排除となり、利用されていることを特にインドの国民には認識してほしいです。
インドのモディ首相は、「民族義勇団(RSS)」という、ヒンドゥー至上主義の団体出身で、ナショナリズムと積極的な外資導入、新自由主義経済を推進し、国民の支持を集めてきました。
(排外主義、ナショナリズムが人気取りに利用されるのは、今の日本やアメリカ、ヨーロッパなどと似ているかと思います。
第二次大戦前が世界的にそうでした。)
そのインドのモディ首相は、5月に選挙を控え、インド国民の人気取りのために、パキスタンとの緊張を利用しています。
そして、先の自爆テロは、パキスタンにあるイスラム過激派組織「ジェイシモハメド」が行っていますが、過激派組織を煽った原因は、インドのモディ首相がカシミールに25万人の武装警察による武力行使をしたためとのことです。
つまり、インドはあえて、パキスタンとの対立をつくった面があります。
一方で、パキスタンのカーン首相は一貫してテロへの関与を否定し、拘束したパイロットを解放し、対話を呼びかけてきました。
テレビ演説ではインド政府に対し「双方が手にしている兵器の性格からして、はたして判断ミスは許されるのか」と問いかけています。
パキスタンは、これまでのインドの脅威と紛争にまいっており、かつてのナワーズ・シャリーフパキスタン首相も「インドが脅しをかけてこなければ、私は明日にでも核の設備をインド洋に捨ててもいいくらいだ」と述べています。
隣国同士の恐怖感は耐えがたいものがあると思います。何がよくて核戦争におびえないといけないのでしょうか。
目先の選挙にとらわれ、こんな危険を冒していいのでしょうか。
核ミサイルに関しては、沖縄の例一つとっても、発射命令の誤報や、管理ミスにより発射されたjこともありました。
核兵器は、配備すること自体が、その地域に大きなリスクをもたらすと考えます。
今、大事なことは、「インドが、選挙目当てにパキスタンへ強硬姿勢をとらないこと。」
「インド国民もパキスタンと対立することの危険性をよく知ること。」
「パキスタン国民も、モディ首相の選挙前の強硬な言葉に煽られないこと」、
「パキスタンも「イスラム過激派組織『ジェイシモハメド』を利用せずに活動停止に向けてインドと連携していくこと」が大切と思います。
インド、パキスタン両国民の情報化が図られ、他国排斥主義を脱していく必要もあります。
それには、互いの危機回避システム構築を含め、話し合いをすること、ホットラインなど情報連携できる仕組みをつくっていくことだと思います。
選挙の直後に、すぐにでも、インドとパキスタンが対話し、このような緊張状態をつくらないように、話し合いの場をつくってほしいです。
特に現在、インドの首相が、民族義勇団(RSS)出身なのをいいことに、ヒンドゥー教徒によるイスラム教徒への差別や暴行が横行していますが、インドにおいてこの差別傾向なくしていく取組が必要です。
欧米をはじめ、差別を政治利用しないことが大切です。
この記事は、政治経済担当のA.Cによる記事です。