日米安保の解説本『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』について
- 2017/08/30
- 07:30
今回は、主に本の紹介になりますが、戦後日本の日本統治がよくわかる本で、日本国民の多くが知れば、戦後体制や、今進みつつある戦争への流れを変える可能性のある内容のため、紹介します。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』矢部宏治著(2017年8月20日出版)という本です。
首相の地位にあっても日本を守る事が難しい中、日米地位協定の見直しの機会は見過ごしてはいけないと思います。誰にでも分かりやすい説明なので、多くの方に下記リンクのマンガを見て、本文を読んでいただければと思います。
東京にも横田空域が走っています。世田谷区、練馬区、武蔵野市などはほぼ全域です。
そして、2020年からは、横田基地に空軍のオスプレイも運用予定です。
下記のような事件を二度と起こさないためにも、知っておく必要があると思います。
パパママバイバイ 横浜市緑区(現在の青葉区)の米軍機墜落事件 1977年9月27日
http://www.cityfujisawa.ne.jp/~t.a.arai/takashi/atugikiti/papamamabyebye.htm
「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」 BOOK倶楽部特設サイト
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo
(サイト内のpdfを見るには、ポップアップブロックの解除も必要です。)
これについての田中龍作ジャーナルより紹介文です。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』矢部宏治・著
この国の最高法規は「日本国憲法」ではなく、国権の最高機関は国会ではない ― 日米間のタブーを告発し続けている作家・矢部宏治が、日本を支配する真相に迫った。
最高法規は米国との「密約」であり、最高機関は「日米合同委員会」である。著作を貫くのはこの2本柱だ。
2015年、安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にする「安保法制」を強行採決した。「米国からの要請があった」といわれているが、70年以上も前から路線は敷かれていたのである。
「指揮権密約」だ。吉田茂とクラーク米軍司令官が1952年7月23日、口頭で交わした。
クラーク司令官が「戦争になったら日本の軍隊(当時、警察予備隊)は米軍の指揮下に入って戦うことをはっきり了承してほしい」と吉田に申し入れた。吉田は同意した。
これに先立つこと2年。1950年に日本は海外派兵している。朝鮮戦争開戦後、海上保安庁の掃海艇は米軍の指揮下で朝鮮半島沖に出動した。うち一隻が機雷に触れて沈没、死者1名、負傷者18名を出した。
「戦力を持ち」「海外で武力行使する」。憲法9条は、誕生からわずか3~4年で破壊されていたのである。
日米合同委員会が置かれている「ニュー山王ホテル」。日本における米国の司令塔だ。
軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、完全な属国となる。言い訳のしようもない。絶対に公表できない。日本国民の目に見えるかたちで正式に条文化することはできなかったため、日本独立後、「密約」を結んだのである。
密約は指揮権ばかりでない。米兵の治外法権を可能にする「裁判権密約」。日本のどこにでも米軍基地を置ける「基地権密約」がある。
こうした密約を担保しているのが日米合同委員会だ。米軍施設である「ニュー山王ホテル」(東京・六本木)に置かれている。
日本側の出席者は、各省庁のトップ官僚であるのに対し米側は軍人だ。ここで決まったことは国会に報告する義務もない。憲法より上位に位置することは言うまでもない。
日米合同委員会は国権の最高機関であり、同委員会の権限を握っているのは米軍なのである。日本が米軍の支配下にあることは、戦後史を見ても一目瞭然だ。政権交代があっても、ここを変えない限り、日本は変わらないのである。鳩山政権の悲劇を忘れてはならない。
本著は陰謀論ではないのが特徴だ。「誰と誰がいつ密約を結んだのか」などを具体的に示している。
日本の現状にほぼ満足している方には、本著を読まないことをお勧めする。
鳩山首相は、官僚が米国の日本支配を利用して作ったガセ文書をつかまされた。結果、普天間基地の移設先は辺野古に戻された。
日本人にとって大事な内容ですので、もちろん購入もおすすめしますが、先ほど紹介したサイトを読んでいただけたらと思います。
「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」BOOK倶楽部特設サイト (再掲)
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo
こちらで書いた補足文も追記しておきます。
この本の内容を踏まえると、今の安保の仕掛け、アメリカ政府でなく、太平洋軍司令官による(アメリカの軍部による)日本支配が、米国政府の主流の意向でないこと。そして、日本国民が、日本が基地の使用権、米軍の指揮権下にある(実質上の占領状態)ことを知り、これを替えていくことに、日本国民が力を注ぐことが今後大切になってくるかと思います。
そして、この日本の軍国化のプロセス(戦前の満州侵略、戦後自衛隊海外覇権、今後の軍隊化)に、岸信介、安倍晋三が登場していることも重要ではないかと思います。
(うがった見方をすると、日本と米国の「軍部」由来の人たちが、互いの利権保持も含め、戦後のこのような日本支配をよし、としてきた面もあるのではないでしょうか。)
この本の最後のページ(P260)でも述べられているのですが、政権が年明けにも行おうと検討している憲法改定について
①「日本の国土を自由に軍事利用できる権利(基地権)」
②「戦時には自衛隊を自由に指揮できる権利(指揮権)」
③「日米合同委員会」(月2回、日本の完了と米国の軍人が密約会議をもっていること)
④「最高裁(砂川判決)」 (日米安保のようなものについて裁判所は憲法判断をしないこと)
の4つの問題を解決しないまま、憲法で自衛隊を容認すると、その先に待っているのは「米軍による日本の軍事利用体制」の完成である、と述べられています。(その意味で、上記の4つに、いま、国民が気付くべきと思います。)
これを、多くが知り、変えていくことが大切です。(放置すれば、また、国民が戦前のように、意識しないまま満州などへ戦争に走り、犠牲は国民・外国の一般人が被ることになります。この歴史の教訓を知ってほしいです。)
日米原子力協定も、2018年7月で満期を迎えます。あのような核物資受け入れの約束は、廃止か、少なくとも変更した方がよいと考えます。官僚、一部の利権者を買収し、一般国民に秘密にしていくという意味でも、安保村と原子力村の仕組みは酷似していると思います。そういう支配のシステムに、今国民がしっかりと気づけるかどうか、大切な時期に入っていると思います。
次の記事では、矢部氏の別の著作で触れられていた、具体的解決案の例についても触れたいと思います。
この記事は、政治経済記事を担当しているA.Cによる情報紹介文です。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』矢部宏治著(2017年8月20日出版)という本です。
首相の地位にあっても日本を守る事が難しい中、日米地位協定の見直しの機会は見過ごしてはいけないと思います。誰にでも分かりやすい説明なので、多くの方に下記リンクのマンガを見て、本文を読んでいただければと思います。
東京にも横田空域が走っています。世田谷区、練馬区、武蔵野市などはほぼ全域です。
そして、2020年からは、横田基地に空軍のオスプレイも運用予定です。
下記のような事件を二度と起こさないためにも、知っておく必要があると思います。
パパママバイバイ 横浜市緑区(現在の青葉区)の米軍機墜落事件 1977年9月27日
http://www.cityfujisawa.ne.jp/~t.a.arai/takashi/atugikiti/papamamabyebye.htm
「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」 BOOK倶楽部特設サイト
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo
(サイト内のpdfを見るには、ポップアップブロックの解除も必要です。)
これについての田中龍作ジャーナルより紹介文です。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』矢部宏治・著
この国の最高法規は「日本国憲法」ではなく、国権の最高機関は国会ではない ― 日米間のタブーを告発し続けている作家・矢部宏治が、日本を支配する真相に迫った。
最高法規は米国との「密約」であり、最高機関は「日米合同委員会」である。著作を貫くのはこの2本柱だ。
2015年、安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にする「安保法制」を強行採決した。「米国からの要請があった」といわれているが、70年以上も前から路線は敷かれていたのである。
「指揮権密約」だ。吉田茂とクラーク米軍司令官が1952年7月23日、口頭で交わした。
クラーク司令官が「戦争になったら日本の軍隊(当時、警察予備隊)は米軍の指揮下に入って戦うことをはっきり了承してほしい」と吉田に申し入れた。吉田は同意した。
これに先立つこと2年。1950年に日本は海外派兵している。朝鮮戦争開戦後、海上保安庁の掃海艇は米軍の指揮下で朝鮮半島沖に出動した。うち一隻が機雷に触れて沈没、死者1名、負傷者18名を出した。
「戦力を持ち」「海外で武力行使する」。憲法9条は、誕生からわずか3~4年で破壊されていたのである。
日米合同委員会が置かれている「ニュー山王ホテル」。日本における米国の司令塔だ。
軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、完全な属国となる。言い訳のしようもない。絶対に公表できない。日本国民の目に見えるかたちで正式に条文化することはできなかったため、日本独立後、「密約」を結んだのである。
密約は指揮権ばかりでない。米兵の治外法権を可能にする「裁判権密約」。日本のどこにでも米軍基地を置ける「基地権密約」がある。
こうした密約を担保しているのが日米合同委員会だ。米軍施設である「ニュー山王ホテル」(東京・六本木)に置かれている。
日本側の出席者は、各省庁のトップ官僚であるのに対し米側は軍人だ。ここで決まったことは国会に報告する義務もない。憲法より上位に位置することは言うまでもない。
日米合同委員会は国権の最高機関であり、同委員会の権限を握っているのは米軍なのである。日本が米軍の支配下にあることは、戦後史を見ても一目瞭然だ。政権交代があっても、ここを変えない限り、日本は変わらないのである。鳩山政権の悲劇を忘れてはならない。
本著は陰謀論ではないのが特徴だ。「誰と誰がいつ密約を結んだのか」などを具体的に示している。
日本の現状にほぼ満足している方には、本著を読まないことをお勧めする。
鳩山首相は、官僚が米国の日本支配を利用して作ったガセ文書をつかまされた。結果、普天間基地の移設先は辺野古に戻された。
日本人にとって大事な内容ですので、もちろん購入もおすすめしますが、先ほど紹介したサイトを読んでいただけたらと思います。
「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」BOOK倶楽部特設サイト (再掲)
http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo
こちらで書いた補足文も追記しておきます。
この本の内容を踏まえると、今の安保の仕掛け、アメリカ政府でなく、太平洋軍司令官による(アメリカの軍部による)日本支配が、米国政府の主流の意向でないこと。そして、日本国民が、日本が基地の使用権、米軍の指揮権下にある(実質上の占領状態)ことを知り、これを替えていくことに、日本国民が力を注ぐことが今後大切になってくるかと思います。
そして、この日本の軍国化のプロセス(戦前の満州侵略、戦後自衛隊海外覇権、今後の軍隊化)に、岸信介、安倍晋三が登場していることも重要ではないかと思います。
(うがった見方をすると、日本と米国の「軍部」由来の人たちが、互いの利権保持も含め、戦後のこのような日本支配をよし、としてきた面もあるのではないでしょうか。)
この本の最後のページ(P260)でも述べられているのですが、政権が年明けにも行おうと検討している憲法改定について
①「日本の国土を自由に軍事利用できる権利(基地権)」
②「戦時には自衛隊を自由に指揮できる権利(指揮権)」
③「日米合同委員会」(月2回、日本の完了と米国の軍人が密約会議をもっていること)
④「最高裁(砂川判決)」 (日米安保のようなものについて裁判所は憲法判断をしないこと)
の4つの問題を解決しないまま、憲法で自衛隊を容認すると、その先に待っているのは「米軍による日本の軍事利用体制」の完成である、と述べられています。(その意味で、上記の4つに、いま、国民が気付くべきと思います。)
これを、多くが知り、変えていくことが大切です。(放置すれば、また、国民が戦前のように、意識しないまま満州などへ戦争に走り、犠牲は国民・外国の一般人が被ることになります。この歴史の教訓を知ってほしいです。)
日米原子力協定も、2018年7月で満期を迎えます。あのような核物資受け入れの約束は、廃止か、少なくとも変更した方がよいと考えます。官僚、一部の利権者を買収し、一般国民に秘密にしていくという意味でも、安保村と原子力村の仕組みは酷似していると思います。そういう支配のシステムに、今国民がしっかりと気づけるかどうか、大切な時期に入っていると思います。
次の記事では、矢部氏の別の著作で触れられていた、具体的解決案の例についても触れたいと思います。
この記事は、政治経済記事を担当しているA.Cによる情報紹介文です。